血液検査、病理診断結果、遺伝子検査

2019年3月1日、主治医から血液検査結果の経緯や病理診断結果の説明をして頂きました。
血小板は、8.3、8.0、8.1、7.8、6.7、6.7、5.3 (単位: x10^4)と徐々に低下していました。簡単にいうと、血小板の数の減少は血が止まりにくくなります。例えば、ぶつけた記憶のないところに打ち身のようなあざ(紫斑)や赤い点々(点状出血)が全身に出来たり、歯ぐきからの出血(歯肉出血)、鼻血がよく出る、などです。

次に、DダイマーとFDPの値の時系列も見せて頂きました。
Dダイマーは、48.7、49.1、79.8(単位:μg/mL)と増加傾向にありました。
FDPは、366.5、348.4、406.0(単位:μg/mL)とこちらも増加傾向でした。

Dダイマーを説明する前に、フィブリンについて簡単に紹介します。
フィブリン(fibrin)は、血液の凝固(血液凝固)に関わるタンパク質です。
止血や血栓形成の中心的な役割を担っています。

FDPは、フィブリン/フィブリノゲン分解産物(fibrin/fibrinogen degradation products)の略称です。そして、Dダイマー(D dimer)は、フィブリン分解産物の方の細小単位です。
ですから、FDPの一部の、さらに一部がDダイマーです。

フィブリンやフィブリノゲンを分解する現象のことを線溶と言い、この役割を演じている酵素はプラスミンのようです。
通常、フィブリノゲンよりもフィブリンの方が遥かにプラスミンの作用を受けやすいために、FDPの大部分はフィブリン分解産物です。そのため、FDPとDダイマーは絡み合うように上昇することが多いです。

ただし、絡み合わないことがあります。たとえば、FDP100μg/mLでDダイマー20μg/mLと言ったデータです。このような時に、FDPとDダイマーの間に解離現象があると評価されるようです。

一方、骨生検の結果、肺腺癌の骨転移として矛盾しないようでした。
また、遺伝子の検査結果も見せて頂きました。
検査項目は、次の7つです。
EGFR遺伝子:
K-RAS遺伝子:
HER2遺伝子:
BRAF遺伝子
ROS-1遺伝子:
Tumore Proportion Score (TPS):
それぞれ陰性だったり、異変は検出されなかったので、細胞増殖に関わるタンパク質の酵素活性を阻害することで、がん細胞の増殖を抑制する薬 (阻害薬)は使えないようでした。

今後も不定期で更新していきたいと思います。