人員削減/増員とそのインパクトについて真面目に考えてみます

前提として、ケンドールの記法(Kendall's notation)について理解する必要
がありますが、そこはwikiなどで既に説明されているので割愛します。

 

残念ながら大企業でも事前にインパクトを計算せずに人員を削減することがあります。もちろんコストなどその他いろいろ考慮する必要がありますが、この計算しないと、残された社員に予想以上の負荷がかかることもあります。その結果、残された社員が体調を崩したり、退職したりと、さらに問題が発生することがあります。

 

過去の統計なしに、仕事の見積を正確に割り出すのは困難ですが、例えば、あるタスクを1つ終えるのに5時間必要だとします。また、10時間に1つのタスクが発生するとします。そして、1人で作業した場合から6人で作業した場合までのそれぞれのキューの待ち時間や仕事をこなす時間は、以下のとおりとなります。ここでは、協同で作業をしなく、それぞれが独立して仕事をこなすと過程します。

 

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注目すべき点は、1人の場合あるタスクがキューで待つ時間が300分に対して、2人の場合20分、3人の場合1.8分になります。お客様からすると待たされる時間が大幅に減少し、サービスレベルが向上したといえます。逆に人員が減った場合、極端に待ち時間が増加し、お客様が離れていく可能性があります。

 

ただし、増員した場合の稼働率は、1人の場合0.5に対して、2人では0.25と減少します。よって理想的な人数を判断するには、作業時間、待ち時間、稼働率、コスト、社員の気持ちなどトータルで考える必要があるかと思います。